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 [アテネ/ベルリン 10日 ロイター] 欧州連合(EU)は10日、17日に予定されていたEU首脳会議を23日に延期した。ギリシャが、同国への次回融資をめぐるEU・国際通貨基金(IMF)との協議終了を明らかにしたことを受け、ギリシャ債務危機への包括的な対応で合意に向けた時間的余裕を確保した。

 また、9日夜行われた独仏首脳会談で、両首脳が、欧州の銀行を早期に資本増強する方針を表明。これを受け、ユーロと世界の株式市場は大幅上昇した。

 メルケル独首相とサルコジ仏大統領は、詳細について説明を控えたものの、ユーロ圏の連携強化やギリシャ債務危機への対応、金融市場への影響波及の阻止なども目指す方針を明らかにした。

 ドイツ政府のザイベルト報道官は、記者会見で「独仏政府は、危機対処に向けた計画がユーロ圏における信頼回復や行動能力に寄与すると確信している。これはあくまでも寄与であり、皆が求めている『魔法の治療薬』ではない」と述べた。

 EUのファンロンパイ大統領は10日、「ユーロ圏ソブリン債危機をめぐる包括的戦略を取りまとめるため」、EU首脳会議を23日に延期する方針を表明した。同大統領は声明で「ギリシャの状況への対処や、銀行の資本増強、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)拡充において、新たな取り組みが必要」としている。

 一方、サルコジ大統領は10日、オバマ米大統領と電話会談を行い、仏独両国が11月初旬の20カ国・地域の首脳会議(G20サミット)までにユーロ圏債務危機対策を打ち出すことで合意したことを伝えた。

 オバマ大統領はこれまで、欧州に対し、世界経済に深刻な打撃を与える事態の回避に向け、一層断固とした行動を取るよう繰り返し促してきた。 

 独仏首脳会議で示された計画が詳細に欠いていることや、EFSF機能拡充をめぐるスロバキアの政治的こう着状態などで解決策が頓挫する可能性があることから、投資家は依然として警戒感を示している。

 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長は10日、ギリシャの債務減免が必要になる可能性を排除しない姿勢を示した。議長はオーストリアのテレビ局に対し「債務減免の可能性は排除しないが、単純にギリシャの債務を減免すれば十分と考えるべきではない」としたうえで「それがユーロ圏の他の国に波及する危険性に結び付かないよう配慮する必要がある」と述べた。

 ギリシャ債務は50─60%の削減が必要になるかとの質問に、欧州首脳はギリシャ情勢について協議を続けており、次回首脳会合でも討議されるとし、直接的な回答を避けた。

 銀行の資本増強に関して、ドイツのアスムセン財務次官は10日、個々の銀行を名指しすることを避けるため、金融システム上重要なEUの銀行はすべて同時に行うべきとの見解を示した。

 同次官は欧州議会で「(資本増強は)銀行に汚名を着せることを避ける方法で、EUの枠で行われるべきだ」と語った。

 ギリシャではベニゼロス財務相が、EU・IMF・欧州中央銀行(ECB)の3者合同(トロイカ)調査団との協議終了を明らかにするとともに、7月に合意されたギリシャ向け第2次支援で、民間投資家に対し当初の想定以上の関与を見込んでいると表明した。

 同相は、ギリシャの景気後退(リセッション)が予想よりも深まっていることが財政赤字削減に向けた取り組みを頓挫させていることに言及し、「新たな要因を考慮する必要があるため、(対ギリシャ第2次)支援パッケージが当初策定された内容から改善することを見込んでいる」とし、銀行が当初案よりも一段の損失を負う「民間部門関与(PSI)プラス」となる可能性があることを示唆した。

 トロイカ調査団は11日までに共同声明を発表し、ギリシャ次回融資をめぐる審査を締めくくるとみられている。

 EFSFの機能拡充では、マルタが10日、議会承認し、ユーロ圏諸国で同案の未採決国はスロバキアのみとなった。

 スロバキア議会は11日にEFSF拡充案の採決を実施するが、連立与党内から同案への反対が出ており、ラディツォバー首相は、自ら率いる中道右派政権がEFSF拡充案で合意を得ることができない場合、辞任も辞さないとの考えを示している。 

 

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